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2010年08月03日

製造工程

塩釜さふらん湯 の製造過程において、原料を高温処理する工程があり原料を200〜240℃の高温で加熱焼燻します。
食物の加工と同様に生薬を加熱して加工する修治法は、漢方処方とともに中国から伝来、古より伝えられてきました、このように焼燻処理を施すことで以下のようなさふらん湯の特徴を生み出しております。

【成分抽出】
硬い生薬を高温で加熱すると脆くなって砕けやすくなり、砕けることで生薬成分が短時間で抽出されやすくなり、熱湯を注ぐだけで生薬成分が迅速に抽出されます。はじめは煎じないで「振り出していただく」ことがさふらん湯作り方のポイントです。

【芳香と飲み易さ】 
初めてさふらん湯を服用された方々は大概「思ったほど飲みにくくないね・・」と言われます。焙煎によって緑茶の芳香を引き出しているように、生薬も焼燻することで生薬独特の芳香が生じてきます。 飲みやすくなければ継続して服用いただけませんので、生薬成分の効果を損なわず芳香をつける焼燻(修冶)工程は、さふらん湯製造過程の大きな特徴です。

【品質保持】 
原料生薬の製造は、採取した草根木皮を水洗した後、細かく裁断し乾燥させます。 しかし生薬に付着した虫卵や黴を除去するには乾燥だけでは不十分なのです。
生薬を200〜240℃の高温加熱し虫卵や黴を殺滅、水分含量を抑えることは生薬を原料とする製剤の品質保持において、不可欠の工程となっています。 このように焼燻工程は、製品の特徴確立と品質保持のうえで非常に大切な工程なのです。

2010年08月01日

カエル

葉っぱだけ大きく伸びた苺にカエルが一匹、暑さで出てきたのかと思って早速ホースで散水。


「さふらん湯」は一貫堂流処方

塩釜さふらん湯 は産科「遊佐一貫堂」を開業していた遊佐快愼信春によって処方されました。
快愼信春は「一貫堂流漢方」を修めたことから、「遊佐一貫堂」と名乗ったものと思われます。
平安時代に初めて中国大陸起源の漢方医学が我が国に伝来、江戸幕末の頃には「後世方」や「古方」、「一貫堂流」などの漢方の流派が生まれました。
遊佐快慎信春が修めた一貫堂流漢方では、慢性病の原因は体内に蓄積された毒素と考えられ、その体質を「お血症」「臓毒症」「解毒症」に三区分し、一貫堂流は特に「お血症」の治療に特徴があったと言われています。

「お血症」は生理的な活性を失った血液=「お血」を原因とする漢方独特の概念とされ、生理異常(生理不順・生理痛)や更年期症等が主な症状であることが知られています。

「臓毒症」は先天的に丈夫な体質にもかかわらず日常の生活習慣が主な原因とされ、肥満、高血圧、糖尿等が主な症状であり、「解毒症」体質は生まれつき肝臓の解毒機能が弱いことが原因とされ、臓毒症とは対照的に虚弱で、アレルギー疾患や炎症疾患を発症しやすい体質と言われます。

「お血症」は「血の道」といわれ、「生理、妊娠、出産、産後、更年期など女性ホルモンの変動に伴って現れる精神不安やいらだちなどの精神神経症状及び身体症状のことである」(一般用漢方製剤承認基準 厚労省 薬食審査発)と定められています。

長時間冷気に晒されることによるクーラー病も自律神経失調症といわれ、漢方的には末梢血管の血液が滞る「お血」の症状であり、「お血」が原因で引き起こされる不快な症状には塩釜さふらん湯 が効果的です。