44.上手にセルフメディケーション「合う薬・合わない薬��」漢方薬1
2015年08月05日
「合わない薬」を避け「合う薬」を選んで、セルフメディケーションを上手におこなうための
ポイント � 〔瑤鯢�用(使用)する人の体質に合っているかどうか
�◆〔瑤鯢�用(使用)する人の症状(病気)に合っているかどうか
漢方薬ブームだそうです。漢方は、1500年以上も前に中国から導入された中国医学を基に
受け継がれてきた民間伝統医学(東洋医学)を意味し、治療の考え方自体が西洋医学とは
全く違うとされています。漢方医学独特の膨大な概念や理論があり、厳密にはそれらを十分に
学んだ漢方医でなければ漢方薬の真の効果は得られないなどと言われます。しかしながら、
日本では、医学や薬学の法的な体系も西洋医学に基づいていますから、私たちの周囲に存在
する漢方薬は必ずしも漢方医学に基づいて使われているとは言えません。
日本で漢方薬と認められているのは、医療用漢方薬、一般用漢方薬、薬局製剤ぐらいですが、
いずれも「漢方処方」に基づいて作られたものです。
漢方薬は実は、1月(No.37(2015/1/05))から連載している「合う薬・合わない薬」のそのものの
世界と言えるでしょう。なぜなら、 漢方薬は一人ひとりの「証」に合ったものでなければ効かない
といい、今まで取り上げてきたポイント�,鉢△海修�「証」を見きわめることだったからです。
今月からは、実際の漢方薬の「合う、合わない」を見ていきましょう。
かぜや肩こりのときによく使われる「葛根湯」という漢方薬があります。医療用にも、一般用にも
あります。生薬(原料の薬草)の種類と配合割合は同じですが、一般薬は医療用よりも配合量が
少ないものが多いようです。一般用「ツムラ漢方葛根湯エキス顆粒」について見ていきます。
【効能・効果】 体力中等度以上のものの次の諸症:感冒の初期(汗をかいていないもの)、
鼻かぜ、鼻炎、頭痛、肩こり、筋肉痛、手や肩の痛み
漢方薬の「効能・効果」の表現には特徴があって、たとえば「体力中等度以上のもの」などのように、
体質にかかわる指定(しばり)が記されています。つまり、葛根湯は体力がない人や弱っている人は
使えない(合わない)という前提があるのです。
また、症状として、かぜの初期であって、汗をかいていない場合に使う薬と書かれています。
「かぜに葛根湯!」のようなコマーシャルも見られることから、総合かぜ薬と同じように考えて、
1週間以上も葛根湯だけを飲み続けている人がいました。一週間もたてばほとんどのかぜは
自然に治りますから、葛根湯が効いたかどうかはわかりませんが、もしその人が高血圧、心臓病、
腎臓病、甲状腺機能障害などであったら、病気が悪化する可能性がありました。
病気や薬の効果に影響を与える主な生薬と成分について書いておきます。
【葛根湯の主要生薬と成分】
甘草(カンゾウ)・・・主成分はグリチルリチン酸。抗炎症作用、抗アレルギー作用があるため
多くのOTC医薬品、医薬部外品などに配合されている。長く飲み続けると、むくみ、低カリウム血症、
血圧上昇などが起こる。
麻黄(マオウ)・・・主成分はエフェドリン。交感神経興奮剤なので、血圧上昇、
心悸亢進、口渇などが起こる。気管支拡張作用があるので咳止めとして使われる。



