31.上手にセルフメディケーション「上手のヒント�А廖”堙�切な選択を避ける:胃腸薬
2014年07月05日
最近では、医療保険で手厚く守られている小児や高齢者は、軽度な不調でも病院に
いくケースが多いようですが、国はOTC医薬品などを用いたセルフメディケーションを
奨めています。しかし、OTC薬の売り場には多くの医薬品が並んでいますし、新しい薬も
どんどん出回っています。症状にあった薬をどう選んだらよいのかと迷うかもしれません。
今月からは、そんなときのヒントをお伝えしていきたいと思います。
お客様の薬選びをお手伝いするとき、薬剤師はこんなことを確認しています。
・使用する人は誰か?(本人? 家族? 年齢? など)
・どんな症状か?(解決したいことは何か)
・医師の治療を受けているか?
・服用中の薬は?
・身体に合わない薬はないか?(アレルギー体質ではないか)
以上のことは、薬を求めるときにぜひ薬剤師に伝えて欲しいことです。これらの情報を
もとに、薬剤師は原因や不調の程度を探り、OTC医薬品の適用範囲内かどうかの
判断もします。薬剤師を大いに活用して上手に薬を選ぶには、情報提供が必要なのです。
これから盛夏にかけて胃腸の調子を崩す人も多くなりますので、第1回目は「胃腸薬」に
ついて見ていきます。以前にOTC 胃腸薬の成り立ちや上手な選び方を書きました
(No.11:2012/11/05、No.12:2012/12/05)。
ここでは、実際にお店に行って胃腸薬を選ぶ場合を再現してみましょう。
<Aさんの例> 食べたあともたれるような感じでスッキリしないので、サクロンを
食後に飲んでいました。飲んだときはスーッとして良くなったように感じるが「もたれ感」は
治らないといって来店されました。もともと胃は弱いそうですが、痛みはないとのこと。
薬剤師は話を聞きながら、服用中の薬と飲み方が適切ではないと判断しました。
Aさんが改善したいことは「胃もたれ感を解消しスッキリしたい」です。
一般に、食後の胃もたれの原因は、食べたものの消化に時間がかかるためと考えられ
ますから、薬としては「消化液の分泌を助ける、消化(分解)を助ける、胃の働きを抑制しない」もの
となりますが、サクロンは「消化液(胃酸)の分泌をおさえる、胃酸を中和(酸の働きをなくす)する、
胃の働きを弱める、消化薬を含まない」成分で出来ていますので、働きは全く逆なのです。
たしかにサクロンには効能として「胃もたれ、胃部不快感、胃部膨満感、胃重、胸つかえ」が
書かれていますから、Aさんがサクロンを選んでもおかしくはありません。
しかし、サクロンは、同じ胃もたれ症状でも「暴飲暴食、ストレス、喫煙、薬剤」などによって
胃壁が傷んだことによる症状を対象としています。服用時間は食間(空腹時)です。
Aさんには、消化を助け、胃の働きを妨げない「ビオフェルミン健胃消化薬錠」をおすすめ
しましたが、症状が2週間以上続く場合は、医師の診察を受けるようアドバイスしました。
そして、最初に薬剤師にそうだんして欲しかったと思いました。



