上手にセルフケアメディケーション

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2.上手にセルフメディケーション「新しい食品制度と健康�◆�

2016年02月05日

2015年4月より施行された新しい「機能性表示食品制度」のもと、事業者の責任において
科学的根拠に基づいた機能性を表示できることになった食品は、1月29日現在で210製品
となりました。国の審査を受けたトクホより科学的根拠のレベルが低いのに、トクホにも
なかった「体の部位への効果」をうたったものが出回っています。使用されている成分も
いろいろですが、それぞれの成分が持つ作用を超えたネーミングやキャッチコピーも
見られます。こうなると過大な期待や被害が生じる恐れがあります。
今回からは、届出済の機能性表示食品について触れながら、「セルフメディケーションと
健康食品」について考えていきます。

まず「目のサプリメントとして“日本初”の機能性表示食品」と謳う能性表示食品
届出番号:A7から。
<商品名> えんきん
<届出表示>「本品には ルテイン・アスタキサンチン・シアニジン-3-グルコシド、DHAが
含まれるので、手元のピント調節機能を助けると共に、目の使用による肩・首筋への
負担を和らげます」
<商品パッケージの表示> 
手元ピントの調節力に・・・
中高年の目の健康に・・・手元の小さい字が読みにくい メガネに頼りたくない
<臨床試験済み>近点調節力の変化量を調べた試験を公表
<機能性関与成分>ルテイン、アスタキサンチン、シアニジン-3-グルコシド、DHA

商品名、届け出表示、パッケージの表示から読み取れる「効果」は明らかに
「ピント調節力アップ」でしょう。では、4種類の成分にピント調節作用があるのでしょうか?

目の調節機能に関するデータがあるのはアスタキサンチンのみです。
アスタキサンチン:アスタキサンチンを含むサプリメントを適切に摂取した場合、
一部で眼の調節機能改善に役立つという報告がある(国立健康・栄養研究所「健康
食品」の素材情報データベース)。まだ不十分なデータ。

他の成分について目の機能に関するものは、ルテイン:白内障、加齢黄班変性のリス
ク低減。DHA:ヒト試験の結果により、加齢黄斑変性に対して有効性を示唆。血流促進。
シアニジン-3-グルコシド:抗酸化作用。末梢血流改善の報告がある。

「えんきん」では4種の成分の複合配合が効くと広告していますが、その臨床試験は
専門家の間では評価されていません。つまり、現時点での情報に基づいて、
パッケージ、インターネット、テレビ、新聞などに見られるような宣伝をすることは
「過大な期待や被害」につながります。

このような機能性表示食品を、セルフメディケーションのために食べるかどうかは
一人一人の判断ですが、少なくとも「ピント調節力アップ」を期待するのはどうでしょうか?

老化による眼の調節機能の低下(老眼)は、水晶体の変性(弾力低下)と水晶体の
厚みを調節する毛様体筋という筋肉の衰えとされています。このような状態で目を
使いすぎると眼精疲労による肩こり、目の疲れ、頭痛、吐き気等が起こることがあります。

「えんきん」に含まれる成分は、抗酸化作用や血行促進などの作用がありますから、結
果として目の老化を抑制するかもしれません。目の休養や食事(黒豆、ほうれん草、紅
ザケ、イワシなど)に気を配ってすごし、一時的にピント調節作用のある目薬などを使
うことも上手なセルフメディケーションではないでしょうか。