4.上手にセルフメディケーション「新しい食品制度と健康�ぁ�
2016年04月05日
事業者の責任において科学的根拠に基づいた機能性を表示できることになった食品
(機能性表示食品)は、3月17日現在で275製品となりました。そのうち機能性の関与成分
として「難消化性デキストリン(28件)」「ビフィズス菌(21件)」に次いで多いのが「DHA,EPA」
です。これらはすでにトクホの成分として「中性脂肪が気になる方に適する」という表示が
認められています。また、DHA,EPAは医療用の薬としてずっと使われていますし、つい最近
OTC薬(一般薬)としても販売されるようになりました。ということは、中性脂肪を減らす作用が
あることがはっきり分かっているということです。であれば、機能性表示食品でも中性脂肪を
減らす効果がある筈だから手軽に使ってみようと思うかもしれません。
しかし、食品であるが故に大事な情報が伝えられないまま使ってしまう危険性があります。
今回は「DHA,EPA」を関与成分とする商品を例に注意点を見ていきます。
届出番号:A39
<商品名>ディアナチュラゴールド EPA&DHA
<事業者>アサヒフードアンドヘルスケア株式会社
<機能性関与成分>エイコサペンタエン酸(EPA)ドコサヘキサエン酸(DHA)
<届出表示>本品にはエイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)が含ま
れます。中性脂肪を減らす作用のあるEPA、DHAは、中性脂肪が高めの方の健康に役
立つことが報告されています。
ここで注意しなければならないのは、これらの成分には中性脂肪を低下させる作用ばかりでなく、
他の薬理作用もあるということです。
じつはEPA、DHAの作用で真っ先に挙げられるのが「抗血栓(血液を固まりにくくする)作用」
なのです。ですから医薬品では 、EPA、DHA製剤を中性脂肪低下薬として使う場合には
「血液や出血」について次のような注意が書かれています。
1.使用してはいけない人: 出血している(血友病、毛細血管脆弱症、消化管潰瘍、尿路出血、
喀血、硝子体出血等にて出血している場合、止血が困難となることがあります)
2.慎重に使用しなければならない人: (1) 月経期間中 (2) 出血しやすい (3) 手術を予定している
(出血を助長するおそれがある) (4) ワルファリン等の抗凝血薬、アスピリンを含有するかぜ薬・
解熱鎮痛薬・抗血小板薬、インドメタシンを含有する鎮痛消炎薬、チクロピジン塩酸塩やシロス
タゾール等の抗血小板薬を飲んでいる(出血傾向が強くなることがあります)
しかし、食品の場合には、上記の注意に関連する部分としては以下のようにしか書かれていません。
◆以下の方は使用をお控えください
・疾病のある方(病気で治療中の方、薬を服用中の方)
注意事項:疾病に罹患している場合は医師に、医薬品を服用している場合は医師、
薬剤師に相談してください。
・体調に異変を感じた際は、速やかに摂取を中止し、医師に相談してください。
このような表現の中から、医薬品のような注意を読み取れる一般の人はいないと思います。
疾病といってもどんな病気が該当するのか、どんな薬がダメなのかも分からないのに相談
しに行くでしょうか?
食べてはいけない人が「中性脂肪を減らせる」という広告のみを見て摂取した場合は、
異変が起きてからでないと対処できないということです。



