45.上手にセルフメディケーション「合う薬・合わない薬��」漢方薬2
「合わない薬」を避け「合う薬」を選んで、セルフメディケーションを上手におこなうための
ポイント � 〔瑤鯢�用(使用)する人の体質に合っているかどうか
�◆〔瑤鯢�用(使用)する人の症状(病気)に合っているかどうか
今月も、漢方薬の「合う薬・合わない薬」についてみていきましょう。
「防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)」という漢方薬があります。平成20年4月に始まった
「いわゆるメタボ健診」で、爆発的に広まった漢方薬です。ずっと昔から売られていた薬で
すが、その名もいろいろに変えて、まるで新しいメタボの特効薬のように売られました。
ナイシトールが代表格です。
前回(2015/08/05)漢方薬には「証というしばり」があると書きましたが、防風通聖散の
しばりは、以下のようなものです。
「体力充実して、腹部に皮下脂肪が多く、便秘がち」の人が、次のような状態であるときに
合う薬ということです。
�々盞谿気簇酲�に伴う動悸・肩こり・のぼせ・むくみ・便秘
��蓄膿症 (副鼻腔炎)、湿疹・皮膚炎、ふきでもの(にきび)、肥満症
つまり、いくらメタボであっても、体力のない人、お腹の皮下脂肪(内臓脂肪ではない)の
少ない人、下痢または軟便気味の人には合わない薬とされています。
また、�△箸靴董�肥満症」の効能があるので、メーカーはメタボ対策用として宣伝しましたが、
肥満症ではない大勢の人が使ったと思われます。肥満と肥満症は違います。
肥満症は医師が診断する病名です。
【肥満とは】 脂肪組織が過剰に蓄積した状態で、おおむねBMIが25以上の人とされて
いますが、必ずしも治療が必要とはされていない。
【肥満症とは】 医学的に減量を必要とする病態をいい、肥満と判断された者(BMI 25 以上)
のうち、肥満のためにおこる健康障害を有するもの、または健康障害を伴いやすい
ハイリスク肥満(腹部CT検査によって確定診断された内臓脂肪型肥満など)
つまり、�△糧酲�症であれば、OTC薬(一般薬)を飲むのではなく医師の治療を受ける
べきでしょう。
以上は、「証」から見た「合うか合わないか」の話ですが、合わない人が防風通聖散を
飲んで「効かない」「かえって具合が悪くなった」などの口コミが広がることになります。
また、防風通聖散は、�,�高血圧の人が使う薬とされていながら、
むくみ、排尿困難、高血圧、心臓病、腎臓病、甲状腺機能障害などの人は、医師や薬剤師に
相談して使わなければならない薬なのです。漢方薬を西洋医学的に使うことの矛盾かもしれません。
添付文書には、重篤な副作用として次の注意が記されています。
〇間質性肺炎: 階段を上ったり、少し無理をしたりすると息切れがする・息苦しくなる、
空せき、発熱等がみられ、これらが急にあらわれたり、持続したりする。
〇偽アルドステロン症、ミオパチー: 手足のだるさ、しびれ、つっぱり感やこわばりに
加えて、脱力感、筋肉痛があらわれ、徐々に強くなる。
〇肝機能障害・: 発熱、かゆみ、発疹、黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)、褐色尿、
全身のだるさ、食欲不振等があらわれる。
これらの副作用を起こしやすい生薬として、カンゾウやオウゴンがありますが、
防風通聖散にはどちらも含まれています。漢方薬は安全と思われがちですが、
重篤な副作用をおこすものが多くあります。専門家のアドバイスを受けて使いましょう。



