1.上手にセルフメディケーション「新しい食品制度と健康� �
年があらたまりました。少子高齢化が進む時代にあって、これからは自分の健康を自ら
の責任で管理する「セルフメディケーション」の考え方が一層重要になってくると思わ
れます。セルフメディケーションでは、軽度の身体の不調はOTC医薬品(市販薬)などを
上手に用いて自らの健康管理をします。セルフメディケーションの基本は言うまでもなく
きちんとした食事ですが、今や健康を語るときに避けて通れないのが「健康食品」です。
健康食品と一口に言っても人によりとらえ方もまちまちで、商品もさまざまです。健康食
品は本当にセルフメディケーションに役に立つのか?こんな視点から2016年は食品に
ついて書いていきます。
2015年4月に日本の食品制度が変わりました。概略は次のようになります。
◆人が口から取り入れるものは、食品と医薬品(医薬部外品を含む)に分かれる
食品とはすべての飲食物をいう
◆食品は、<保健機能食品>と<一般食品>に分かれている
◆保健機能食品には、「特定保健用食品(トクホ)」と「栄養機能食品」があり、
何らかの人体に対する作用の表示が認められているが、健康食品は食材などと
同じ「一般食 品」であり、効果等の表示は認められていない
◆いわゆる健康食品の一部が2015年4月より「機能性表示食品」として
「保健機能食品」の仲間に入った。つまり、人体に対して何らかの効果を表示できる
「健康食品」が新たに誕生した
新顔の「機能性表示食品」は従来の健康食品・サプリメントのような加工品だけではなく
魚や野菜などの生鮮食品も含まれるのでより身近なものもあります。商品には必ず「機
能性表示食品」と書かれていなければなりませんが、目にしたことはあるでしょうか?
これらの商品は、国の審査や認定を得ているものではなく、一定の基準を満たせば届け
出だけで発売できます。国は効果については関与せず、事業者の責任において「おなか
の調子を整える」「脂肪の吸収を抑える」などの科学的根拠に基づいた機能性を表
示できる食品で、12月24日現在171製品が届けられています。
特定保健用食品(トクホ)は国が認めた製品で一応信頼性は高いのですが、審査が厳
しく、認可取得までの時間と費用がかかり過ぎるという業界側の問題がありました。
このような業界の意向を受けて導入された簡易制度ですから、利用する国民のため
の配慮がされているわけではありません。効果や害について確からしさを知りたい
と思ってメーカーにきちんと問合わせられる人がどれほどいるでしょう。「よいこ
と」のみが強調され、個々の利用者の体質や病気(薬)への影響などの情報もないの
で、危険も潜んでいます。健康被害のリスクを全面的に利用者が負うことになりま
す。効果や安全性をチェックしている消費者団体などから出される情報を得ること
も身を守ることになるかと思います。
次回からは、届出済の機能性表示食品について触れながら、「セルフメディケーシ
ョンと健康食品」について考えていきたいと思います。



