25.上手にセルフメディケーション 「上手」のヒント�� 情報の大事さ
2013年は、「医者に殺されない47の心得」「医療否定本に惑わされるな」など、
医療や生き方について考えさせられる情報が話題になりました。また、OTC医薬品の
インターネット販売緩和も閣議決定されるなど、私たちの健康管理に関わる改革もなされました。
新しい年は、これまでにもまして「自己責任」が問われることになりそうです。
今後医療費の増加は避けられず、個人負担も高くなっていくと思われます。
病気をしないで、健康に過ごすことが、自分のためにも社会のためにも大切だと
考える人は多いでしょう。この考え方こそがセルフメディケーション(自分の健康に責任を持ち、
軽度の不調はOTC医薬品などを用いて対処すること)の基本ではないでしょうか。
このブログのタイトルは「上手にセルフメディケーション」です。セルフメディケーションにおいて
OTC医薬品が重要な役割をになうことは2年前の1月号(2012/01/05)にも書きましたが、
今年は、薬の本質を知って「上手に」セルフメディケーションをおこなうためのヒントを
お伝えしていこうと思います。
現在OTC医薬品はリスク(危険度)の程度によって、3種類に分けられています。これまで
ネット販売が認められていた第三類に加えて、よりリスクの高い第二類も認められ、99%超の
OTC医薬品のネット販売が認められることになったわけです。
第二類医薬品は「その副作用等により日常生活に支障を来す程度の健康被害が生ずる
おそれがある医薬品」と定義されていますが、その中には「特に注意を要する指定第二医薬品」が
含まれています。解熱鎮痛薬、かぜ薬、湿疹の薬など普通に薬局・薬店で購入する薬です。
添付文書を見れば、1000人に1人ほどの割合で起こる重篤な副作用が書かれています
(No.6 2012/06/05参照)。死にも至る副作用を未然に防ぐための注意や情報は、直接薬剤師と
対面して会話をしてこそ得られるものです。
さらに重要なことがあります。OTC医薬品のリスク区分は、薬そのもののリスクによるものですが、
これとは別に、医師からの処方薬を服用している人では、頭痛やかぜなどでOTC医薬品を飲むときの
リスクが加わります。処方薬とOTC医薬品の飲み合わせ(相互作用)のチェックは薬剤師の関与
なしには難しいことです。
ネットショッピングはとても便利で、現代の生活には欠かせないものとなっていますが、
医薬品を一般物品と同様に扱うことの危険性は利便性と比較されるべきものではありません。
医療用医薬品(処方せん薬)より危険性が少ないとされるOTC医薬品でも、「自己責任」で
対応出来る範囲を遙かに超えてしまう危険なケースが多々あります。国民すべてが数年に及ぶ
薬学教育を受けているわけではありませんから、やはり専門家との対面によるやりとりは重要なのです。
流行に乗って箇条書きにしてみましょう。
上手にセルフメディケーションをおこなうための5ヵ条
1.バランスのとれた食事と適度な運動が基本
2.どうしてもバランスが崩れたときにはサプリメントで補充
(サプリメントの質(メーカー/安全性)と量に注意)
3.身体の軽度の不調が生じたら、OTC医薬品の利用を考えて見る
4.薬剤師を大いに利用する。黙って薬を指名するのは損と心得る
5.健康食品に、薬の効果を期待しない。効果なく、リスクがある場合もある
次回から、5ヵ条のうちの3番目と4番目のOTC医薬品と薬剤師について書いていきます。



