27.上手にセルフメディケーション 「上手」のヒント�� 薬の飲み合わせ
多くのOTC医薬品(市販薬)の添付文書には、「次の人は、使用前に医師、薬剤師または
登録販売者に相談すること」が記載されています。その中に、「医師または歯科医師の治療
を受けている人」という項目があります。この場合には次の2点が問題になります。
�ーN鼎里燭瓩防�用している薬(処方薬)と飲みあわせると効果が変化したり、
副作用が強く出たりする場合
�∋藩僂靴燭い隼廚辰討い襭錬圍丹緻�品がもともとの病気を悪化させる場合
今回は、�,離院璽垢鬚澆討い�ましょう。
今、国や自治体では「健康寿命を延ばす」取り組みを進めています。つまり健康な状態で
(要介護や寝たきりにならないで)平均寿命まで生きることを目指そうというわけです。
そのためには生活習慣病の予防、とりわけ寝たきりになりやすい脳梗塞を防ぐことが
重要とされています。脳梗塞の中でも、不整脈や動脈硬化によって心臓に生じた血栓が、
脳に飛んで詰まるタイプの梗塞を予防するために、抗血液凝固薬(いわゆる血液サラサラの薬)を
服用している人が大勢います。この種の薬にはいくつかの種類がありますが、服用時の注意として
「納豆、クロレラ、青汁を食べてはいけない」と言われているのがワーファリン(ワルファリンカリウム)
という薬です。納豆、クロレラ、青汁、緑黄色野菜などに多く含まれるビタミンKが血液を固まらせる
作用を持つので、ワーファリンの効果が弱くなり、梗塞を起こしやすくなるからです。
逆に食べ物や医薬品の中には血液を溶かす作用をもつものもあり、併用するとワーファリンの効果を
強めて出血を起こします。OTC医薬品の中にも注意が必要なものがあります。例を挙げます。
◆ Aさんは50歳の会社員ですが、心房細動という不整脈があって医師からワーファリンを処方されて
のんでいます。最近仕事のストレスからか頭痛が起こるようになり、ちょっとつらいので頭痛薬を求めて
ドラッグストアに行きました。以前にカゼを引いて総合かぜ薬をのんだときに、うっすらと皮膚に紫色の
斑点のようなものが出来たのを思いだし、薬剤師に相談しました。
薬剤師は、鎮痛薬や総合かぜ薬に含まれる成分には血液を溶解する性質をもつものがあること、
ワーファリンとのみあわせると出血を起こしやすいことを話しました。
解熱鎮痛薬の多くは非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSIDs)であり溶血作用を持ちます。
アセチルサリチル酸(バファリンA)、イブプロフェン(イブ)、ロキソプロフェン(ロキソニンs)
などが相当します。これらの添付文書には、血液に関する注意事項が記載されています。
では、Aさんがのめる鎮痛薬やかぜ薬はないのでしょうか?薬剤師は溶血に関する注意がない
アセトアミノフェン(タイレノールA)を奨めました。かぜ薬の場合も解熱鎮痛薬として
アセトアミノフェン入り の製剤を求めると良いでしょう。ルルAやパブロンゴールドAなどです。
当然のことですが、Aさんはブームの青汁を飲んではいけません。ワーファリンの効果を弱めて、
血栓ができやすくなります。
余談ですが、こんなこともありました。
家族でのむからと、青汁を沢山購入した女性に「ご家族の中に、血液を固まりにくくする薬
を飲んでいる方はいませんか?」と薬剤師が聞きました。 女性「あ、私飲んでますけど、どうして
ですか?」 薬剤師 「納豆を食べないようにと注意されませんでしたか?」 女性「されていません」
薬剤師「それなら心配なくお飲みください。納豆禁止の方は青汁を飲んではいけないのです」
女性「隣の奥さんは、医師からそのように言われているそうです」
・・後日心配になった女性は医師に「納豆禁止」について聞いたそうです。自分に言い忘れたのでは
ないかと。医師曰く「私が納豆ダメと言いましたか?言わないから大丈夫なのです」
血液サラサラの薬には種類があって、この女性とお隣の奥さんの薬は違うものだったということです。
教訓・・体にいいものだからと言って、食品であっても気軽に他人にあげてはいけないものもある。



