上手にセルフケアメディケーション

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知って得する「食と薬の話」
ケンコージョイ情報管理室からお届けする連載エッセイです
セルフメディケーションとOTC薬
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13.上手にセルフメディケーション「もし、健康食品が本当に効いたなら」

 2015年4月1日から施行となった「機能性表示食品制度」により、機能性表示食品の
市場見込みは膨らむ一方で、2016年は700億円にもなるとの予測もありました。
なぜこの種の食品がこうも売れるのか。健康維持にいいのか。薬のように効くのか。
市場・業者の戦略にのせられているのか。業者の意向を受けた国の経済戦略である
ことは間違いないのですが、いまや国民のセルフメディケーションの中に深く入り込んで
いる健康食品の「効果」については注意が必要です。

◎「健康食品」は食品か薬か
「食品には医薬品的な表示・表現が認められない」とする薬機法(医薬品医療機器等法)の
規制の中で唯一身体に対する効果を謳うことができた「トクホ」が一世を風靡しましたが、
最近では実際に売られている商品が3分の1にまで減っていて、より規制の緩い
「機能性表示食品」にお召し替えをして再登場しているそうです(12月27日朝日新聞)。
なぜかと言えば、効果の検証がトクホより不確かであっても「機能性効果の表示」が
トクホより自由にできて、なおかつ費用も時間もかからないからです。今やテレビや
インターネット上では「効果」について医薬品と区別ができないような宣伝がされて
いますが、もし本当に効くならおそろしいことも起こり得ます。

◎健康食品が本当に効くならば

�^緻�品と同様に、体質や病気や飲んでいる薬に対する注意がしっかりと
表示されていなければなリません。たとえば、

 *ナットウキナーゼ((No.9 2016/09/05)
  もし業者の言うように「ドロドロ血の解消と血栓症予防に対する効果」が
  大であれば、抗血液凝固薬を飲んでいる人の出血リスクが高まります
 *内臓脂肪を低減させる成分:β-アドレナリン受容体を刺激する(エノキダケ抽出物など)
  もしβ-アドレナリン受容体(β1,β2,β3の3種類がある)を刺激する作用により
 ダイエットに効果があるのであれば、心血管系、泌尿器系、呼吸器系、生殖器系など、
 多岐にわたる臓器にも影響を及ぼすことになり危険です

��安全性に対する表示もきちんとされていなければなりません
 効果を大いに謳っていながら安全性を問われると、業者は「サプリに含まれる成分
の量は医薬品に比べてはるかに少なく、生の食品に換算して○gにすぎない」と言う。
医薬品と同様、一定の効果(作用)があると言うことはそれに応じたリスクもあることです

��サプリメントには許可されていない医薬品成分等が含まれていることがあります。
医薬品としての厳重な管理がなければ危険な成分です

 *グリベンクラミドを含むダイエットサプリメント
  糖尿病治療薬で、副作用として低血糖、無顆粒球症、溶血性貧血、肝炎、
  肝機能障害、黄疸、過敏症、吐き気、胃腸障害などを起こします

 *デキサメタゾンを含む疼痛緩和サプリメント
  抗炎症作用が強い副腎皮質ホルモン薬。抗炎症や免疫抑制に使用されますが、
  糖尿病やムーンフェースなどの副作用が起こる可能性があり、連用後の服用中止時
  には、徐々に減量するなどコントロールの難しい薬です

機能性(効果)と安全性(危険性)は表と裏の関係にあります。また、薬や食品の効果や
害は含まれる成分の量に関係します。「ヒトが食べて、全く害がなくてよく効く食品」など
あるわけがないことは冷静に考えればわかることですが、巧みな宣伝にだまされます。

「健康食品」の実態は、一定の効果が認められている成分を害がでない(効果も出ない)
程度に含むものということになります。少しは効くかもしれないと思うのは自由ですが、
害のみが残れば最悪です。